かのんの言っていたことをふと思い出した。
「1年後の約束、かのんとあったんでしょ?」
「あぁ。あるよ」
「それって何の―?」
「お互い幸せになってから、会おうっていう約束」
「なるほど…」
ほっとしていると、蒼斗クンは笑みを浮かべていた。
「嫉妬、してた?」
「っへ」
「バレバレ。俺もしてたんだけど」
「一瞬消えちゃったから、もう会えないかと…」
「消えたら探して欲しかったよ。何てね」
その笑顔…、何だか笑えてない気がする。
「まぁいいじゃん?妃鞠ちゃんにもアイツとの約束。
ありそうだし」
「…あ!」
廣クンとの約束…忘れてた。

