―かのんStory*
私には何を犠牲にしてもいいくらい、大好きな人がいた。
その人はまっすぐな人で、優しい。
温かい腕は、人を守るためにあるって感じで。
委員長だった私に、不真面目な世界を教えてくれた人。
初めての出会いは、私から家に行った事。
ずっと暗くて、地味で。
そんな私が知ってしまったのは、彼の家にあった1つの写真。
私の家計は、お姉ちゃんと両親の4人家族。
比べられることが大嫌いな私は、いつの間にか疲れ果てていた。
―お姉ちゃんが出来るから、貴方もできるよね?
お母さんに言われた言葉はいつもそれだけ。
お姉ちゃんに対しては褒めてばかりで、私には冷たい言葉と期待だけ。
真面目に生きることの辛さは、誰にもわかって貰えなかった。

