「ナイト様ってもしかして、廣…」
「あっ!俺、日直だったんだ。
んじゃ妃鞠ちゃん、また放課後ね」
「え、う、うん…」
すぐに教室を飛び出してしまった蒼斗クンを、
ぼんやりと眺めた。
さっきまで廣クンがいたはずなのに、もういない。
「ひーまり!」
「あ、柚希」
「ごめんね。お見舞い行けなくて。お邪魔かと思ったんだ」
「お、お邪魔ぁ?」
苦笑すると、柚希はあたしの机に手を置いた。
「んで?どうなの?付き合ってるの?」
「だ、誰と?」
「もー!とぼけないでよ!功って人とよ!」
「あ、あぁ…ごめんごめん」
そういえば、柚希には言ってなかったんだっけ。

