それから風邪はどんどんよくなって、
ようやく学校に行けたのは、3日後だった。
学校に行くと、蒼斗クンが話しかけてきた。
「おはよ、妃鞠ちゃん。風邪は治ったの?」
「うん!もうばっちり」
笑顔で言うと、蒼斗クンは頷いていた。
「やっぱりクッキー効果?」
「あ、そうそう。クッキー美味しかった。ありがと」
蒼斗クンは微笑んでいた。
「そっか、ならよかった」
何故か廣クンが蒼斗クンを睨んでいるのは、気のせいだと思おう。
「俺が聞き出したんだけど、まぁいいや」
「クッキー?」
「うん。結構嫉妬してたなぁ。俺が渡したいのにって」
「え?」
「君のナイト様、本当に困った人だよね」

