放課後、私はカバンに重たい教科書を
詰めていつもどうり彩乃と
帰ろうと思ったら、

「あ、あたし今日ダーリンと帰るから♪」

って彩乃は鏡で自分の髪をチェックしながら言った。

「あー永瀬くんね。りょーかい
 じゃーねー」

永瀬くんとは彩乃の彼氏さん。
私も永瀬くんとは中学の時からの知り合い
だから良く知ってる。

「何、1人で帰ろうとしてんのよ?
 あんたもダーリンと帰るんでしょ?」

「え?ダーリン?」


もしかして西野先輩のこと?!



「あ、ほら!先輩きた!!」



彩乃が見る方に視線を送ると
そこには教室の前でこっちを見てる
西野先輩が…!

教室にまだ残ってる子や廊下にいる子達が
きゃーきゃーと騒ぎ始めた。

「ほら!行ってらっしゃい♪明日ね♡」

彩乃が私の背中を押し
私はぎこちなく先輩の方に近づくと
先輩はそんな私を見てクスリと笑った。