そんな事、怖くて言えないけれども。
寸でで止めたこの気持ちが、表情に出ていたのか、
「クッ、すっごい顔」
可笑しそうに笑う、由良くん。
「由良くんの意地悪……っ」
「そんな俺のこと好きになった、お前が悪い」
「……ぐぬぬ……っ」
そこをつかれると、私は何も言い返す言葉がない。
かなり束縛も強いし、ヤキモチばっかりで、優しい言葉なんてなかなかかけてくれない由良くんをやっぱり私は…………すき、なのだ。
あーもう、昼間から由良くんのペースに飲まれてしまった。
これじゃあ、神崎くんと考えた作戦がおじゃんしてしまうっ。
