彼のことが好きになってしまったんですが。



ザワザワ


「うわ、人多すぎるでしょ。」


「ほんとにね。去年来てないから分かんないけど…」


「お客さんは去年よりも増えてるみたいよ?今日カフェに来た子が言ってた。」



よく聞いてるねー、さすが。



私たちは真ん中よりちょっと左くらいのところに2つ、空いてる席を見つけたので、そこに並んで座った。



「まだかな、まだかな?秋山君、いつ出てくるんだろ?」

「ちょっと美海、あんまり前乗り出しちゃダメだよ?あー、プログラムもらえばよかったね。」