私はどうしようもないくらい恭平が嫌い。




でも、恭平はどうしようもないくらい私が好き。





大きくすれ違う思いが…




交わる日なんて来る…?












休日。




今日から3連休だ。




私は朝、携帯の着信音によって起こされた。





私は眠い目をこすりながら電話に出る。






「もしもし?」




『綾香?』




その声にビクッとする。




それは…




「恭平…」





恭平の声だった。





『なんだよその声。そんなに俺と話すのが嫌か?』





「いや!違うから…」





『ならいい。』





いつまで私は恭平の機嫌をとってなきゃいけないんだろう…





私は恭平の声を聞きながらそう思った。





『デートしようぜ。』





…デート?





「なんで…」




『俺らは彼氏と彼女の関係だろ?』





それは…そうだよ。




でも私は認めてない。




恭平が彼氏なんて…





「でも…」





『へぇ。俺の言うことに逆らってもいいんだ?』





その言葉に私はビクッとする。





恭平は私を手に入れられなかったら。







「学校と私に関わるすべての男子を消す。」









それが私を縛る恭平の言葉。





『綾香。行くよな?』




「…うん…」




私はもう恭平から逃れることはできない。





恭平からの電話を切るとまた携帯の着信音。





また恭平…?




そう思って呆れながら私は電話に出た。









「もしもし。」




『伊藤…?』