病愛。【完】

「綾香~恭平くん~」





お母さんの声が聞こえる。






「はい!!」





私はお母さんの声に答えた。





そして恭平を見ると





「ホラ!!降りるよっ!!」




私はそう言い真っ赤な顔を隠すように急いで部屋を出た。









「…クスッ。可愛いなぁ。」





恭平はそう言うと綾香の部屋を出て、静かにドアを閉めた。










もうっ、何なのっ?!




私はなんだかすごくイラつきながら階段をおりていた。





でも…私の顔の火照りは消えない。




この気持ちは一体何なんだろう…





私はそんなことを思っていた。








リビングへ降りるとお母さんと弟の真(まこと)がいた。




「恭平が来てるんだって?」




真は私が降りてくるなりそう言ってきた。




「そうだけど…なんでそんなこと言うの?」




顔の火照りのせいかとあせったが真は




「別に…」




とそっけなく言うので私はとりあえずホッとした。







その後、恭平が降りてきた。




「じゃあ恭平くんは綾香の隣にでもすわって?」




「…ええっ?!」




「いいじゃないの。いとこ水入らずで。」




聞いたことないよ!!そんな言葉!!




「じゃあ…」




恭平はそう言い私の隣にすわる。






気まずいんですけど…?