病愛。【完】

颯が…颯じゃない。





私にでもわかった。





今、私と颯の関係が崩れ始めているということを。






でも…颯がなぜこんなことをするのか。






それだけはよくわからない。






でも…颯の告白の答え。






これはちゃんとわかっていた。










「ごめん。私は颯の気持ちには答えられない。」






私は静かにそうつぶやいた。






「…そっか。」





「うん。やっぱり私は今、恭平の彼女だってことは変わりないし…」






そこまで言ったとき、突然颯が私の首筋に顔をうずめた。






「え?ちょっと…颯?!」






「あいつの名前は…出すなよ…」






あいつって…恭平のこと…?







「俺はあいつがお前の彼氏だって認めねぇ。絶対に…!!」







颯は首筋に顔をうずめたまましゃべるのですごくくすぐったかった。






「ちょっと颯…っ!!」






顔が赤いのがわかる。





そして…熱い。






「伊藤…」






颯は舌で私の首筋をなめた。





「颯!!」





「あいつの物にはさせねぇ…!!」






颯はしきりにそうつぶやきながら私の首筋をなめ続けた。