最近は派手な遊びもしなくなり、
実家に仕送りをしたりして驚かれた。
「落ち着いた」のだろうか。
それとも、本来の私はこういうタイプであっただけなのかもしれない。
どちらでも、なんでもいい。
休んでいた日の単位を稼ぎ、休んでいた分のバイトをこなし、貧相になった体をたくさん食べて元に戻し、手入れをしていなかった肌や髪を整えた。
久しぶりにネイルもしたし、百貨店でちょっと高めの服と靴も買った。
首筋と手首に香水を少し付けて、浮いていると分かりつつ大学内で彼を待った。
時折、友人と会って話をしたりもしたが、日が暮れ始めると人通りも少なくなり、静寂が私を包む。
広瀬くんに会うのが、こんなに緊張することだなんて思ってもみなかった。
年下だから、弟に似ているだなんて思っていた。
……弟となんて、彼は全然違うのに。



