織クンと四季と死期~病室から見える景色~

花side



まだ、北風が寒い1月。

風が吹く度に、あたしの肌に突き刺さる。

冬休みが明けて、一週間。

冬休みから襲う咳と必死に闘ってます。

新年早々高熱が出て、ずっと寝込んでたあたし。

冬休みが明けて、熱も少し下がったから今日が最初の登校日になる。


「ゲホゲホッ……あ"あ"~」


痰混じりの咳があたしを襲う。

あ"あ"~……、つら。

この風邪はきっと、寒さのせいだ。

うん、そうだ。


「花、まだ風邪?顔赤いし、まだ熱あるんじゃないの?」


あたしの親友、梓(アズサ)が、問いかけた。


「う~ん」
 

「花らしくないなよ?風邪なんて」


「うん……ゲホゲホッ」


「んなもん、気合いで治しちゃいなよ~」


梓は呆れながらも、心配してくれる。

なんかかんか言って、優しい。

よし!

心配してくれてる梓のためにも、早く治さなきゃね!


「ゴホッ!ゲホッ」


早く、この咳からも解放されたいし…………