可愛い顔して…
小百合は可愛い顔して案外毒舌
こんな小百合にも…
いやいや!
こんな小百合だから!
私の事をちゃんとわかってもらえる!
「さゆりぃー」
小百合に手を引っ張られていた時
後ろから小百合を呼ぶ声が聞こえた
「圭太…」
彼は横波 圭太(ヨコナミ ケイタ)
小百合の…彼氏…
「小百合!今日も可愛いね!」
圭太は爽やかな笑顔で言った
「いや…可愛くないし…」
小百合は顔を真っ赤にして消えそうな声でそう言った
おやぁ?照れておりますな…
可愛いな…おい!
小百合と圭太は中3の夏頃に付き合い始めたらしい
しかも小百合からの告白で
全然私には言ってくれなかったからちょっとショックだったな…
でも小百合は誰にも言いたく無かったらしいんだよね
健気で可愛いよな…
惚れないやついねーだろ…笑
「あ、亜友」
小百合が何かを思い出し私に話しかけてきた
「何?」
「あんた、さっき何でニヤニヤしていたの?」
…え
それ聞いてきますか?!
「えっとね…」
言いづらい…
言ったらバカにされるかもしれない…
「何?早く言ってよ…気になるじゃない…」
…言うしか…
ないよね
「も…妄想してました…」
「どんな?」
細かく聞くの?!
「高校生になるんだから女の子っぽくして…
彼氏ができたらどんなことをしようかって…
そんな妄想です…」
笑われちゃうかな…?
「ふーん…彼氏ねぇ…」
そう言ったのは小百合ではなく
圭太だった
「亜友ならできるんじゃない?」
小百合が微笑みながら言った
「まあ…亜友は彼氏より先に
好きな人を作ることが目標よね」
ごもっとも…
「亜友!好きな人頑張って作れよ!」
なぜか2人に背中を押されてしまった…
情けないなぁ…
〜校舎前〜
「お?クラス貼ってある!」
新学期じゃないんだよ…?
圭太が少し背伸びをして玄関前に貼ってあるクラス名簿を見て言った
クラス名簿を見ている
最初にクラスがどこかを確認するのか…
私は…1組?
え?!
小百合と圭太は3組?!
バラバラになっちゃった…
あー!
もう!
どうするんだ…?
友達なんかできねーよ!!
ずっと孤立してんのか…?
それも嫌だしな…
はぁ…
ちゃんとやっていけるのか…?
そんな不安を抱えながら私は教室へと向かった
〜教室〜
教室に入ると黒板に席が書いてあった
私どこ…?
廊下側から2番目の…前から3番目…
び…微妙…
やっぱ孤立しちゃいそうだな…
『ピンポンパンポーン…
これから、入学式が始まります。
1年生は自分の席を確認したら速やかに
体育館へ移動をしてください。』
放送を聞いた生徒達はゾロゾロと
体育館へと移動をし始めた
体育館…?
あー
玄関から左に行ったとこにあるやつね
そこまで移動するのか…
めんど…
そして約1時間程度の入学式が終わった
〜帰り道〜
「そっちのクラスは何か宿題出された?」
「俺達何も出てねーよな?小百合」
「出てないわよ」
帰り道、それぞれのクラスの事を
話し合った
「こっちさー…自己紹介文考えて来いって言われたんだよねーめんどー」
…どこの学校でも恒例…
入学式の次の日は大体自己紹介で終わる
自己紹介の文は案外考えないと
出てこない
「何かいい自己紹介ない?」
「「ないね」」
2人とも声を揃えて言ったから余計に
気分が暗くなった
「まあ亜友の事だし…
自分のこと適当に言ってれば良いんじゃない?」
そう…だね…
「もういいや!
家に帰ってから考えよ!」
投げ出した私を見て小百合は
笑っていた
圭太も笑っている
自己紹介…
クラスの人達の名前早く覚えたいなぁ…
それから…
彼氏ができますよぉにぃぃ!!

