ああ、なんでだろう。 彼女の声を聴いていると、 ほんの少しだけ、酷く懐かしい気持ちになるのは。 「泣いてる顔、綺麗」 彼女はそう言って、僕の手を離して自分の首の後ろに手を回した。 そして、ネックレスをゆっくりと外した。 「……男の泣き顔なんて、綺麗じゃないよ」 むしろ、情けない。 「そんなことないよ。誰だって、悲しい表情はどこか綺麗なの」 そして彼女は、自分から外したネックレスを持ちながら僕の首へ手を回した。