「…は、んだよ、折角今からって時によ」
「王子サマの登場ってか?」
「…ッチ、何だよ、シラける。」
男たちは、私を投げ捨てるように放置し、入り口に向いた。
「悪りぃがそいつ、俺らがさっき拾ったやつなんだよ…だから、返してくんねぇ?」
なんていいながら、入り口の彼はこっちに歩いてくる。
だいぶ闇には慣れて来たが、やっぱり暗いのに代わりはなくて、
「んだと…?」
「邪魔しやがって、あ?」
よく、見えなかったけれど、
「…いいよ、来なよ。」
銀色の髪が、
「んだと!?」
「舐めてんじゃねえっ!」
やはり窓から差し込む月明かりに、
ーーードスッーーー
ーーーバキッーーー
照らされ、綺麗に、
「…ぐはっ…」
舞った、気がした。
