私はそっと、目を閉じた。
手か足か、どっちが来るのか、待った。
けれど、いつまでたってもそれは来なくて、
代わりに、
「やーめた」
そんな言葉が聞こえ、目を開けると、目の前の男は、楽しそうに言った。
「今、殴られるか、蹴られるか、どっちだろう、なんて思っただろ、」
ニヤりと笑う顔に、一瞬、寒気がした。
「残念、どっちでもない、その代わり、
三つ目の恐怖、植え付けてやるよ。」
彼がそう言うのと同時に、
部屋に別の男が数人、入ってきた。
「好きにやっちゃって」
男はそう言って、部屋を出た。
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