詩織side


大人しくついて行った先は、


暗く、どこまでも冷たい、倉庫だった。


両手、両足を縛られ、


口も布で縛られる。


ありがちなシチュエーション。


そんなことしなくても、


私は逃げないのに。


「しばらくしたらまた来るから、大人しくしとけよ…?」


なんて、下っ端らしき人は言って、部屋を出て行った。


ホント、真っ暗で、何も見えない。


「…。」


暇だな、なんて、こんな状況で思えてしまう私は、


きっともう、終わってる。


寒すぎて、体が震えた。


これは、何かされる前に、凍死かな、なんて考えてみる。


そして、寒さも逆に感じないくらいになった頃、