「そんでさ、まぁ、ぶっちゃけた話、俺らがそんな首突っ込むようなことしていいのかわかんねぇけどさ、」
銀髪の彼の声に、私は耳を傾ける。
「お前を、ほっとけないわけ。」
続けて椎名がそんなことを、言い出した。
「だから、俺らが守ってやるから、しばらく、ここにいろ、な?」
そんな都合のいい話、ないと思った。
だから私は、
「結構です。」
そう、一言告げた。
「優しいこと言ってくださったのにあれなんですけど、私、別に死ぬの怖くないので。」
そう、付け足して。
「…死ぬのが、怖く、ない?」
そう。別に怖くない。
だって今までも死にかけたことは何度もあったから。
「ええ、それに、親切心踏みにじってる自覚はありますけど、変なことに、巻き込みたくありませんので。」
そう言ってから、
「紅茶、ご馳走様でした。すごく、すごく美味しかったです。」
そういい残し、部屋を後にした。
