中に入ると、シンプルかつ高級そうな家具が置いてあり、


リビングの中央にあるソファに、2人座っていた。


「連れてきたぜ?」


彼は言う。
すると一人が振り返り、


「お、お帰り。」


なんて、軽く手を挙げた。


「まぁ、とりあえず座ってよ、コーヒーと紅茶、どっちがいい?」


ソファに座っていたもう一人がサッと立ち上がり、聞いてくる。


「…紅茶で」


私はやはり、そう短く答えた。


彼は一瞬目を見開き、しかしすぐに柔らかい笑顔で、わかった、と言って台所へ消えた。