「ただいま帰りました」



エレベーターに乗り込み私たちは8階で降りた。

ちなみに最上階は20階。

その上に行くには、また別のエレベーターに乗らないと駄目らしい。



てかハルキくん、家でも敬語使っているのかな?

普通「ただいま」だよね?

「ただいま帰りました」って…どこのぼっちゃまよ。





「お帰りなさ~いハルキくん」



リビングから出てきたのは…。

うん?お姉さん?



綺麗なハルキくんと同じく艶のある黒髪は、肩にギリギリつくぐらいの長さ。

つり目で勝気そうな黒い瞳。

鎖骨が見える淡いピンク色のノースリーブに、紺色のショーパンを穿いている。




「…あら?お客様?」



言いながら、ドンドン顔を赤くしていくお姉さん。




「やだごめんなさいこんな恰好で!
ハルキくんがお友達連れてくるなんて思わなくて…。
今すぐ着替えますわね!!」



大人っぽいのに、顔を真っ赤にして恥ずかしがるお姉さんは、とても可愛らしい。

本人に言うのは悪いから、言わないけど。