私は1つだけ考えが浮かび、コツコツとペンをすすめた。



〈アックンに聞いてみれば?〉

「お兄ちゃんに?」

〈うん。
良い場所提案してくれるかもよ?
アックン頭良いから、勉強も教えてくれるだろうし」



笑顔を向けると、アユは不思議そうに私を見つめてきた。




「もしかしてアオ、ハルキくんに会いたいの?」

〈そ、そんなわけないよ!
私男とか苦手で…嫌いだし〉

「だってお兄ちゃんに会いに行くってことは、多分ハルキくんもいるよ。
あたしがお兄ちゃんに勉強教えてもらう間、アオはハルキくんに勉強を教えてもらうんだよ?」




ん?




〈何で私がハルキくんに勉強を教えてもらうの?〉

「アオも勉強するでしょ?
それともアオ帰るって言うほど、勉強得意?」



…全否定するしかない。

勉強は全教科苦手じゃ。



「勉強教えてもらう分には、ホワイトボードだけで十分そうだし」

〈そうだけどさ…〉

「今日あたし放課後寄ってみようかな。
アオも行く?」

〈…うん……〉




まぁ勉強苦手なのは事実だし。

ハルキくん頭良さそうだし。

私の10点知っているし。






行ってみようかな?

赤点取りたくないし!