華『私は普通の家庭に生まれた。

お父さんとお母さんがいて、二人共すごく愛してくれた。

私自身が愛してくれてるんだって自覚できるほどに。

幸せだった。

すごく、すごく。

これからもこんな幸せが続いていくんだって思ってた…。

でも……うっ…つっ……』


狼『ゆっくりでいい。』


華『で…も…7歳の誕生日の日…私は浮かれてて…

横断歩道渡ったとき…両親の叫ぶ声が聞こえて…

その瞬間突き飛ばされた感覚がして…

でもあんまり痛みはなくて…

目を開けたら…血だらけで倒れてる両親がいた…

それで私に声をかけると私の目の前で息をひきとった…。』


そう言った瞬間溢れてきた涙がもっと出てた。
その涙は止まることを知らなくてどんどん流れてきた。

涙を止めようと目を擦ろうとしたとき


狼『擦るな。目腫れる。』


そう言って私の涙を指で拭い、強く抱きしめてきた。

びっくりしてドアの方をみたけど、駿さんはいつの間にかいなくなっていた。

そして私は狼にしがみつき今まで吐き出せなかったものを全て吐き出した。