花のような笑顔

〜 華 side 〜

奏『とりあえず出てきたことだが…黒崎組は笹村組と手を組んだ。ということは分かったんだが、その経緯とかまでは分からなかった。ごめんな?』


奏から言われたことは予想外のことだった。
笹村組って狼を裏切った女がいる組。

そこでハッとなった。

そうか…あの香水の匂いはその女のものだったのか。

でもそうなると頻繁に会ってるってことになる…。駿さんと潤さんの様子がおかしかったのもそのせいか…。

手を組んだってどういうこと…?
笹村組の若頭とその女は付き合ってるんじゃないの?

狼はその女と寄りを戻すつもりなの?


何もわからない。帰ったら聞いてみるしかない。


華『奏ありがとう。助かった。あ、それと携帯買ったから連絡先交換しておこう。』


奏『やっと買ったのか。何かあったらちゃんと連絡してこいよ。』


奏は優しく微笑んだ。

そうだね。もしかしたら奏にお世話になるかもしれない。


華『ありがとう。じゃあまたね。』


そう伝えて理事長室から出た。