少しずつ、見えるミライ

「あ、店長ぉ。さっき、店長のこと、訪ねて来た人がいたんですけどぉ。」

「え? お客さん?」

「さぁ? わかんないけど、すっごいイケメン。」

「イケメン?」

「え~とぉ、『金橋さん』って言ってました。」

「.....金橋、さん?」

「キリっとした感じの、スーツが似合うお兄さんです。」

「そう.....。」



理恵ちゃんの言葉に、耳を疑った。

思いも寄らない名前にドキっとして、心臓が止まりそうになった。

同じ苗字の人が世の中にどのくらいいるのかわからないけど、「山田さん」とか「鈴木さん」ならともかく、わざわざ私を訪ねて来る「金橋さん」は、この世に一人しかいないはずだ。



でも、どうして?

今になって、修ちゃんが私を訪ねて来る理由がわからない。

もう会うことなんて、二度とないと思ってたのに.......



「今日は、たまたま通りかかっただけだから、また日を改めて来ますって、言ってましたよ。」

「えぇっ!?」

「なんでそんなに驚くんです? あのイケメンって、どんな知り合いなんですか?」

「た、ただの知り合いだよ。また来るって、言ってたんだ。」

「はい。あっ、ってことは、また会えるかもぉ。や〜ん、嬉しいな。」