お昼ご飯を目の前に、もう手が進まなくなった。

ベッドの上で膝を抱えて俯く…

自然と涙が込み上げる。

「ヒック…ヒック…たべれ、ない…ヒック…」

思わず呟いてしまった。




「……みぃ?」

突然、声がして驚いて顔を上げる。

「あ、おい?」

「どうした?ご飯、食べたくないの?」

頭を撫でながら聞いてくる葵。

フルフルフル…

「食べたいけど、食べれない?」

コクン…

言葉に出せない想いを汲み取ってくれる葵。

葵の存在は、なんだか心地いいな…

お兄ちゃん達とは違う何かがあるのかな?