今日は明日の試合のこともあり、早々に帰ってきた。

結局言えなかったな…

試合のこと。

そんな事を考えていたら、

pipipipipi……

携帯が鳴った。

〔もしもし〕
〔葵?彼方だけど…〕
〔かな兄どうしたの?〕
〔みぃがちょっとご機嫌ナナメなんだけど……〕
〔え?〕
〔まぁ、来てよ。話聞いたら分かると思うよ〕
〔わかった〕
〔あ、来てもインターホン鳴らさず入ってきていいから。
リビングの前で待っててくれたら声かけるよ〕
〔わかった〕


みぃがご機嫌ナナメってどういうことだ?

とりあえず行ってみるか……


俺は家を出て、みぃの家に向かった。


そっと玄関を開けて、リビングのドアの前へ行く。

すると、声が聞こえてきた。

みぃとひな兄の声だ…


『それは、美晴の体の事考えて』

『うん、かな兄もそう言ってた。
でも、私はそんな事されても嬉しくないよ』



みぃ、もしかして試合の事、知ってた?

それだと、ご機嫌ナナメの意味がわかる……