ガラッ

「日向先生、持ってきました。
山内先生もすぐに来られるそうです」


「わかった。美晴、体温測るな」


声を掛けて、体温計を挟んだ。


ピピッピピッピピッ

38.5…

上がってるな…



「日向、みぃ連れてきたって聞いたけど」

診察室に司さんがやってきた。


「今日からテストだったんですよ。
テスト受ける前に測ったら、37.4℃だったんですけど、今測ったら、38.5℃でした」


「……そっか。結構、上がったな〜。
みぃ、点滴するね。」


司さんは美晴に声をかけてから、スッと点滴を刺した。

「疲れてるのかな…よく眠ってる」

「テスト勉強は程々で打ち切ってたと思うんだけど…」

「最近、みぃ、体力なくなってきてるもんな……もうすぐ夏休み入るから、それで体力戻ればいいけど……夏の暑さに弱いからな〜みぃは……」

司さんは苦笑いだ。

「夏休み入ったら、暫くは安静生活ですね」

「みぃの負担にならない程度にだけどね」

「何もできない事に、すぐ負い目を感じちゃうからな…」

美晴の頭を撫でる。