「………37.4度かぁ。少し微熱だね。
ここで受けたらいいよ」


「ありがとうございます」


「みぃ、よかったね」

葵が頭を撫でてくれた。


「うん……2人とも教室に行ってね。
私はここで受けるから…」


「また終わったら迎えにくるから、勝手に帰るなよ」

葵に念を押された。


「……………わかった」

1人で帰る気だったの、葵にはバレバレだったみたい……




ギュッ

突然葵に抱きしめられた。


「ほんっと、みぃは目を離すとフラフラと何処かに行きそうで、ほっとけないよ」

葵は私を優しく抱きしめながら呟いた。


「じゃぁ、彩先生お願いします。
俺が迎えに来るまで帰さないでくださいね」


「りょーかい。
途中で熱があがってきても、葵くんが来るまでは保健室で休ませておくわ」


「助かります。じゃ、みぃ。また後でな」


そう言って保健室を出て行った。