…………………忘れてた。

桜の存在、すっかり忘れてた……

「忘れてたよね。
2人揃って忘れてたよね。
まぁ、いいもの見せてもらったからいいけどね」

そう言われて、今の状況を振り返る。


………私、葵と抱き合ったままだ 。


「さ、桜。ごめんね。
せっかく話聞いてくれてたのに…」


「まぁ、私が葵に話振ったんだし、きっかけは私だから気にしてないよ。
ただ、あまりにも2人の世界だったからつい声掛けちゃった。
みぃ、葵おめでとう」