◇思い出◇
1
「はぁはぁはぁ…」
「なんだウィング。もう終わりか?」
ある夏の日、ウィングは砂漠で鍛錬という名のいじめを受けていた。
ホセはウィングをうまく煽り立て、更なる窮地に追い込む。
「げほっ…」
「約束まであと五時間だが?」
非常に嬉しそうなホセはうつ伏せに倒れたウィングの頭を小突く。
「痛い…」
「あ。」
「痛あっ!!!」
「悪い」
全く悪く思ったなさそうな声で謝ったホセ。
証拠にウィングを仰向けにして顔に砂をかける。
「ぷはぁっ!!殺す気か!」
「水と間違えた」
「嘘つけぇ!!!」
「わーいわーい。」
ホセは愉しそうにウィングを見ている。
「どわっ!?」
「あ、アリジゴクかもな」
「おかしいだろこの大きさは!!!」
「それが不思議なところだ」
「わーーーーーー」
ウィングは罠にはまった。
敵は様子を見ている。
「たーすーけーてー!!」
「面白い」
もがけばもがくほど沈みゆく体。必死に顔を上に向けようとするが水のようにうまくいかない。
どんどん息が苦しくなっていくウィング。
それを嬉しそうに見ているホセ。
「浮遊」
ちょっとふわりと浮いたと思うとそのままホセの魔法で浮き上がったウィングは、もう一度落とされた。
「ちょっ…」
「面白い」
嬉しそうなホセにウィングは逆らえないのだった。


