そして症状報告…
「あの、御娘様…非常に伝えにくいんですが…」
「…?」
「ジュエル様が…‟心中”されたようでして、それで意識不明なのです」
「シンチュウ?」
「言わば自分の中に閉じこもっているのです。夢の中から出たくないと…」
意外に冷静なクラウンに驚きながらドクターは報告を続けていった。
「それだけなら別に害はないので、このまま放っておいても死にはしません。
しかし彼がその気にならない限りこちらに戻って来ることもありません。
用は植物状態です」
「どんな夢を見てるの?」
「さぁ…そこまでは。普通に眠る分なら問題はないのですが…」
ショックというよりは悲しそうにしているクラウン。
「そうなの…?」
そのとき、ロランが入ってきた。
「…呼び戻すことはできないでもありませんが、どうしましょうか?」
静かな口調だがどこか期待するようなニュアンスを含んでいた。
「どうやって?」
「無理矢理…ですかね…」
「ダメ。それならその気になるまで待つ。」
「「!!!」」
ロランとドクターは揃って顔を見合わせた。
「もともとなしでやってきたんだもん。やってけないなんてないでしょ?」
「まあ、それはそうですが…」
クラウンなら引きずってでもこちらに引きずり戻すと言い張ると思ったのに、あまりにもあっさりとしていた。
どこか夢見るような目つきで、クラウンは病室を後にしたのだった。


