【セイside】
「…」
倒れこむクラウンを支えながら、俺は静かに頭の中に思いを巡らせていた。
神族は最も美しい時に成長が止まる。
要は不老不死。少なくとも老衰では死なない。
俺は大分前に成長は止まっているが、そのおかげで本当の年が分からない。
体的には二十何歳くらいだろう。
まあ、相当長い間生きているのは確かだ。
だから俺から見ればクラウンは相当子供じみている。
時の止まったデス・プラネットにいたとしてもだ、まだ二十数年しか生きていないはずだから。
だが、ホセ…あいつは、どこか本当に大人びている。
まだ身長が伸び続けているのを見ると、実年齢なのは確かだがそれにしては性格がおかしい。
十七だぞ?
本来ならクラウン見たく爆発してる時期じゃないのか?
もしくは思春期真っ盛りなんだろ?
なんでああも落ち着きがあるんだか。
自分のことで精いっぱいの年頃のはずのホセがなぜ人の面倒ばかり見ている。
明らかにおかしい。
人の本質を見抜くあの目といい、哀しげなしぐさといい、どこも子供じみてなどいない。
あいつのことだ。クラウンの密かな思いにはもう気が付いているだろう。
自分でも気が付いていないが、間違いなくクラウンはホセを想っている。
彼女がほかの男に気があるというのは少なからずいい気はしないが、それよりもホセの行動だ。
普通、叶えるだろ。
ホセが無駄に悲観的とはいえ、さすがにその位の知識くらいはあるはずだ。
誰がどう見ても完璧なんだ。惹かれないほうがおかしい。
‟俺には幸せにできない…”
意味不明。
‟クラウンは宿命を嫌うらしいです”
ロランの言ってることも分からない。
だから何なんだ。
相手の好き嫌いで自分の命を捨てるか普通。
(捨てる。 byホセ)
訳が分からない。
どうなってるんだ。
宿命ってなんだ?
どうして必然だといえる?
「何抱えてやがる…」
独りで、何を思ってるんだ?
【セイside】 End


