【クラウン side】

<六日目>

うららかな日差しのさす部屋で、ホセが窓拭きをしている。

___キュッ

小気味よい音がテンポよく聞こえてきた。

「お疲れ様」

「あぁ」

話しかけてもしかめっつらのままのホセは振り向きもしない。

私はそのままドアを出ていこうとノブに手をかけた。


___ドン、バン!

「!?」

反射的に振り返れば吐血し倒れたホセ。

辛そうにぜぇぜぇと肩で息をしている。
「ホセ!?」

「げほっ…大丈夫だ…心配しなくても…」

つらそうなホセに、私は抱き着く。

「っ!?」

「まだ退院じゃなかったでしょ」

「…だから?」

「なんで抜け出すの!?」

「…」

「ホセ!!」

「…そこまで怒らなくてもいいだろ」

「ちゃんと寝てなきゃダメでしょ!!」

ここぞとばかりに私は畳みかけた。

「いいだろ。経費削げ「体調優先!!無理して死んだらどうするの!」

「そんなに簡単に死んでたまるか」

「死ぬでしょ!!自殺志願者!!」

「それとこれとは別のh「自分を大事にしない!自卑他尊主義!!」

「クラウン、俺の話をk「虐待大好きバカ!!」

「…」

言っているうちにどんどん怖くなってしまいには泣いてしまった。

いなくなりそうだった。

本当に、ホセが消えてしまいそうで。

「…怖いんだもん…」

「?」

「だって、ほかっといたら死んじゃうんじゃないかって、怖いもん…

ずっと一緒にいたいのに…ずっと…」

なのにホセは不器用にとんとんと背を叩くばかり。

もっといつもは優しくしてるれるのに…

「…意地悪…死んだら駄目だからね…?」

「…あぁ。」


「ホセ…」

___ギュッ…

「!?」

「大好き…」

小さくつぶやくと、そのまま私は眠りに落ちた。