___ズキン…ズキン…ズキン…ズキン…
「うぅっ…」
「大丈夫?」
「っ…あぁ…」
苦しい…まただ…
心臓が止まりそうだった。
あまりの痛みに叫びそうだ。
俺は慌てて歯を食いしばる。
…いつかしたように。
「…いけ」
「ホセ?」
「いいから行け!!」
これ以上クラウンを見てたら…
何かしてしまいそうで…
「安心しろ。後で…合流する…から…」
何でいつもこんなに急に?
セイ…
心の中でなら、敬称なしだっていいかな…?
「でも…」
「そんなに心配なのかよ…」
「…分かった…休んでね?」
足音が遠くなるにつれて意識も遠くなる。
「これが…恋…なのか…?」
分らない…
解らない…
判れない…
ただ、ここまで強く思うなんて、聞いてない。
この恋は、
運命なのか、偶然なのか。
どれかなら、俺は幸せになれたのに。
この恋が、宿命でなかったら…
必然で、なかったら…
「幸せに、なれたのに…」


