ラショナリズムシンキングLOVE


「完璧、というと?」


「ご存知の通り、家柄は十分。


弟妹がおりますが、彼らは大層兄を慕っているようでした。

家の者たちに対しても日々の言動の一つ一つに柔らかさが感じられ、とても友好な関係であると判断されます。


また、よく笑い、よく泣く、感情豊かな方でした。

君主の長男らしい気品を漂わせておられるとき、

幼き子のように笑う時、

いつも笑顔を忘れず

それでいて尊敬せずにはいられないような

そんな方です。


月夜に舞う姿は美しく、見る者を魅了し、

優しく兄弟を見つめる瞳は優しさに溢れております。


御娘様のお相手には、彼以上に相応しい者はおりませんかと思われます。」


ホセのこの言葉に嘘はなかった。

聞けば聞くほどある長所。

短所など無に等しい。

ホセは完全に吹っ切れることはなくとも、クラウンのことは諦めた。


敵うはずはない。

そして、叶うはずがないと。


「彼__ワコク・セイ様__を、

御娘様の夫となさることを、

強くお勧めいたします」


ホセは覚悟した。

これからの生活、絶対に、








この思いは、告げないと。



クラウンを、幸せにしてみせると。






















例え、どんなに辛くても。