「…起きた?」

「ん…?」

泣きながら眠ったホセは朦朧とする意識の中、何とか状況を把握しようと重たい瞼を持ち上げる。

「まだ寝ててもいいけど…?」


そして久しぶりの状況把握システム作動。

・眠った後、クラウンに寄り掛かった(推定)

・クラウンは叩き起こすことはなかった

       ⇓

クラウンに肩をもたせ掛けて寝ている。

       ⇓
       ⇓

…寝ぼけて何か言ったのか…?(不安)


結果…

〔早く起きて離れろ。〕


「う、起きる…悪い…」

「もっと寝てていいのに」

「仕事があるんだぞ…」

「今日は休んで」

「そういうわけにいくかよ…今何時だ?」

「午前十時」

「え?」

ホセは思考回路を妨げられたような気がした。

そう、例えば歩いているところに突然なんかが落ちてきた感じ…

___だめだ、かなりフリーズが近い…

自分のたとえに失望し、会話を忘れるホセ。

クラウンはフリーズ寸前のホセを心配し、軽く揺さぶった。

「ホセ?」

「…なあ、なんで起こしてくれないんだよ」

「一日くらいいいでしょ?体大事にして?」

「俺にとっては職務がすべてだ。」

「(何時代の人…)」

「とにかく、早くここから解放しろ。無駄な睡眠時間の分を取り戻す」

ホセは人体支配魔法をかけられていて動けない。