紅の牢内にさえ勝るとも劣らない、赤い髪。同じく赤い瞳はやや俯き加減で、何かを憂うよう。
わずか十五だとは到底感じられなかった。あどけなさは全くなく、どこか異国の王子のようなオーラを纏い、同時に親しみやすささえ感じた。
生まれながらの王気質ってのはこのことなんだろうな。
そんなようなことを感じていたのを今でも覚えている。
これは、今から約一年前のこと。
つまりホセは約一年も牢の中。
その間水色の髪の女の子__アクアちゃんはここに通い詰めだった。
そのたび追い返されるアクアちゃん。それでも通い続けていて、毎日のことを嬉しそうに報告して帰っていく。