「…ったく、バカ正直にやりやがって。サボるって言葉知らないのか」
二人仲良く眠りこけるクラウンとロランをベットに運び終え、二人の寝顔を眺めるホセ。
ホセの頭からは自分の恐ろしさは完全に吹き飛んでいる。
クラウンたちに座禅を組ませてから約五時間が経過。
意外に優しいホセは二人を叩き起こすようなことはしない。
ロランの身の上を知るべく調べものをし、資料にまとめて人事官に提出。
これはもちろん、ロランをこの城に置くため。
__ホセはとても優しい。
「……それでは、よろしくお願いします」
「はい。…推薦者はあなたでいいですか?」
「そんなんじゃいないほうがましじゃないですか」
人事官は完全にスルー。
___聞こえない、聞こえない。
自分に言い聞かせ、推薦者の欄に
『ジュエル・ホセ』
と記入。
「受理完了です」
「すみません、いつもご苦労様です✨」
……人事官が男でよかった。


