部屋は薄暗く、常人には視界が狭い。

でも吸血鬼のホセにとっては真昼間も同じ。



吸血鬼は夜目が利く。

それはもちろん真夜中にどこかしらの家に忍び込んでもけっ躓いたりしないため。

お屋敷の美女を襲って悲鳴を聞きつけた警備員が見えなくて捕まりました、では格好がつかない。



それは置いといて、女の子の部屋らしき場所に来たホセは、キングサイズのベットで寝ている少女を見つけた。

「……クラウン」

安らかな寝息を立てていたのはクラウン。

そしてホセはクラウンに近づく。

「おい、クラウン…」









「きゃぁぁぁぁぁぁっっっっっっっ!!!!!!」


そして、宮殿中にクラウンの悲鳴が響き渡った。