◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
【アクアside】
「私です…ホセ」
優しく、優しく。
星たちは私にささやく。
"カレハオビエテル"
"フシギニオモッテル"
"アナタガキテクレタコトト"
"コレタコトヲ"
そっと姿を見せれば、ホセは綺麗な紅い瞳を翳らせて大きく見開く。
「あ、アァァあ…」
ホセは酷く混乱して恐がって、立ったまま一生懸命私を睨む。
安心させようと私は笑って手を伸ばす。
「怖がらないで下さい。大丈夫です」
それでもふるふると首を振りながら、ゆっくりゆっくりあとずさるホセ。
"コワガッテル"
"フアンデオシツブサレソウ"
"タスケテアゲテ"
そしてついにホセは私に背を向けて走り出した。
"アシドメスルヨ"
"ユックリオイカケテ"
"コワガラセナイヨウニ"
"アンシンサセテ"
必死に走るホセには明らかに戸惑いがちらついて。
止まりたいと思ってるようで。
そっと足を踏み出し私はゆっくりと歩き出した。
弱々しいホセを見ても私は驚いたりしない。
強がってただけだって私には分かってた。
平気なふりして心で泣いて、きっとこうやって弱くなってた。
人に優しくしてばっかできっとホセはボロボロだった。
それを出さないで、強い振りをして。
一人で翔べと笑ってくれた。
でも、見捨てられる訳ないでしょ?
置いていけなんて、聞けるわけないでしょ?
幸せになりたいと思うことは、罪じゃないから。
「ウワッ」
「ホセ?」
不意にバタリと倒れたホセに心配になってそっと声をかける。
それでも立ち上がってホセはまた走り出した。
「大丈夫だから」
"マダコワガッテル"
"ナニカヲウシナウコトオソレテ"
"モトメテルノニ"
"ジブンニスナオニナラナイ"
「大丈夫だから」
「っ…」
ついにホセが膝から崩れ落ちてへたりこむ。
私がゆっくり、ゆっくり近づくとホセはうつむいてじっとして震えていた。
"アナタヲウシナイタクナインダ"
"アンシンサセナクチャ"
"オソレテル"
「どうして」
私はすっと右手を差し出し
「止めて」
カタカタ震えるホセの左手をそっと握って
「来るな」
懇願を無視して強く冷たい手を握りしめ
「もう…もう…」
弱々しく囁くホセをギュッと抱きしめた。
「アクア…もう…止めろ…」
それでもすがりついてくるホセは本当に素直じゃないんだな、なんて。
「大丈夫ですから」
でもホセは違うんだと首を振る。
「失いたくないんだよお前を」
だから、帰れ。
そういっているようだった。
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【アクアside】
「私です…ホセ」
優しく、優しく。
星たちは私にささやく。
"カレハオビエテル"
"フシギニオモッテル"
"アナタガキテクレタコトト"
"コレタコトヲ"
そっと姿を見せれば、ホセは綺麗な紅い瞳を翳らせて大きく見開く。
「あ、アァァあ…」
ホセは酷く混乱して恐がって、立ったまま一生懸命私を睨む。
安心させようと私は笑って手を伸ばす。
「怖がらないで下さい。大丈夫です」
それでもふるふると首を振りながら、ゆっくりゆっくりあとずさるホセ。
"コワガッテル"
"フアンデオシツブサレソウ"
"タスケテアゲテ"
そしてついにホセは私に背を向けて走り出した。
"アシドメスルヨ"
"ユックリオイカケテ"
"コワガラセナイヨウニ"
"アンシンサセテ"
必死に走るホセには明らかに戸惑いがちらついて。
止まりたいと思ってるようで。
そっと足を踏み出し私はゆっくりと歩き出した。
弱々しいホセを見ても私は驚いたりしない。
強がってただけだって私には分かってた。
平気なふりして心で泣いて、きっとこうやって弱くなってた。
人に優しくしてばっかできっとホセはボロボロだった。
それを出さないで、強い振りをして。
一人で翔べと笑ってくれた。
でも、見捨てられる訳ないでしょ?
置いていけなんて、聞けるわけないでしょ?
幸せになりたいと思うことは、罪じゃないから。
「ウワッ」
「ホセ?」
不意にバタリと倒れたホセに心配になってそっと声をかける。
それでも立ち上がってホセはまた走り出した。
「大丈夫だから」
"マダコワガッテル"
"ナニカヲウシナウコトオソレテ"
"モトメテルノニ"
"ジブンニスナオニナラナイ"
「大丈夫だから」
「っ…」
ついにホセが膝から崩れ落ちてへたりこむ。
私がゆっくり、ゆっくり近づくとホセはうつむいてじっとして震えていた。
"アナタヲウシナイタクナインダ"
"アンシンサセナクチャ"
"オソレテル"
「どうして」
私はすっと右手を差し出し
「止めて」
カタカタ震えるホセの左手をそっと握って
「来るな」
懇願を無視して強く冷たい手を握りしめ
「もう…もう…」
弱々しく囁くホセをギュッと抱きしめた。
「アクア…もう…止めろ…」
それでもすがりついてくるホセは本当に素直じゃないんだな、なんて。
「大丈夫ですから」
でもホセは違うんだと首を振る。
「失いたくないんだよお前を」
だから、帰れ。
そういっているようだった。
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