「っ!はぁっ」

「っち!医者はまだかよっ!」

「なんとかしろ。俺は知らない」

「ホセ!頼むから!」

医者がいないとなるとたよれるのはこの大人び過ぎたホセしかいない。


産気付いたローズをどうすればいいかわからず、オロオロするダイア。

「…手を握ってやれよ」

「…ああ」

「ローズ、二回吸って一回吐くの呼吸を繰り返せ」

「ひっ…ごほっ…はぁはぁ…」

「ひーひーだ。頑張れ。少しは楽になれるから」

「んっ…ひーひっはぁっ…」

「息を止めるな。呼吸をしろ」

だんだん命令口調になっていくホセ。

ダイアはいろいろな意味で冷や汗がとまらない。