ラショナリズムシンキングLOVE


「ふぅ…成功だな」

「やって見ると案外簡単ね。」

「…!」

いきなりの展開に驚いているのか、大きく瞳を見開いてキョロキョロしているホセ。

子供らしくて俺とローズはつい笑う。

「どうかした?」

「…あ、りがとう、ございま、す…?」

戸惑いを隠しきれずにおろおろしだすホセをギュッと抱き締める。

「しばらくおとなしくしてろよ」

くりくりした愛らしい瞳。

そっと腰かけたベッドをつかむ様は、本当に子供らしかった。

「あのっ…ここにいたら怒られる…嫌われるの…いやだから…」

「大丈夫、大丈夫。少なくとも俺とローズは好きだからなっ☆」

「ご主人様、好きなの…?本当?」

「そのご主人様、って言うの止めてくれる?
ダイアとローズで良いから」

「ダイア、ローズ?」

「何?」

「もう一回ぎゅってしてくれる?」

「そんなことか?」

「だって…」

下を向いてショボン、としたいじらしいホセをヒョイと抱き上げる。

「…!」

「わぁっ!」

…軽い。軽すぎる。

足をぱたぱた動かすホセを持ち上げたまま、俺はベッドに腰かけた。

「高い!」

片手で簡単に持ち上がる。

まるでぬいぐるみだった。

「…ずっとまともなもん食ってなかったからな…」

俺は膝の上にホセを座らせ、目の前で軽く指を動かす。

不思議そうに自分の手と俺の手を見比べるホセはものすごく真剣で。

「何で大きいの?」

「俺のほうが長く生きてるからな」

「そうか…」

ホセはギュッと俺の指を捕まえて弄ぶ。

「ホセお腹空いてない?何か食べる?」

ローズが屈み込んでホセの視線で話す。

「いらない。一昨日魚の鱗食べたばかりだから」

魚…鱗…しかも一昨日。

これはこんな体重にもなる。

「…ご飯美味しくないからあまり食べたくない」

そりゃそうだ。ここに来てからと言うもの、まともな物なんて何も口に入れてないんだから。

「…俺達は一旦朝ごはん食べに行くけどここ動いちゃ駄目だ。いいか?」

「動いてていい…?」

「ああ、そんくらいならな(ニコッ」

「ここから出なければ大丈夫。」

「うん。お仕事は…?」

「しなくていい」

「えっ!?」

「こうやって横になってやすんでろ」

コロン、とベッドにホセを転がすと俺はホセから離れる。

「大丈夫だからな。」

そういって俺達は部屋から離れた。