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「アクアはやらない」
「そんな…!」
「いつ心変わりするか分かったものじゃないからな。」
「そんなことない!」
「今までお前は何人の奴と付き合ったんだ。そして何人裏切った。」
「もうそんなことはしない!俺はアクアを…」
夜の船室。
ホセの部屋の客間で必死に頭を下げるウィング。
アクアに想いを伝えるための一番の壁、それはこの過保護な義兄だった。
「お願いします!!」
「…」
ホセはウィングに対し無視して普段は絶対に使用していないと思われる寝台に仰向けになっている。
「アクアを俺に下さい!!」
「…気が早いなお前は」
「どうかお願いします!!」
「…」
ウィングは本当にアクアが好きだった。
アクアを抜きにしてこんな話をするのにもアクアを悩ませたくなかったから…
「アクアは…お前のことどう思ってるんだ?ウィング」
「えっ…と…まだ分かんねぇんだけど…」
「じゃあ聞いてみる」
「はい!?」
すたすたと部屋を出ていこうとするホセにウィングは慌てた。
「ちょっ…まっ…」
「いいだろ別に」
「よくなぁぁぁい!」
慌てるウィングを例の通り楽しそうに眺めるホセだった。


