バイクを止めて、砂浜に足を踏み入れる





すると愛兎との思い出が




頭の中を駆け巡った






「愛兎…お前に会いたい…」






止まったはずの涙がまた、溢れてくる







〝なーに泣いてんの〟





どこからか懐かしい声が聞こえた






え…





愛兎?





俺は顔を上げて辺りを見渡す






でも真っ暗で何も見えない






〝ここだよ〟






そう声が聞こえて声のする方を見ると波打ち際に愛兎が立っていた





え…






なんで…






「お前…死んだって…」






なんでいるんだよ…