「俺達は…どうすればいい?」
泣きながら捨てられた子犬のような目で俺を見る奏
俺は尋雅に視線を向け
「どうする?」
そう聞いた
ごめん尋雅
今ここにいる中で一番辛いのは尋雅だ
わかってる
俺達がこんなになってるんだ
最愛の人と思ってた人が、身代わりの妹だった
しかも最愛の人は一年前に死んでいた
それを今さっき一気に知ったんだ
俺達も愛兎は大切な人だから、辛いし、苦しいし、悲しい、これは夢だって目をそらしたい
それが最愛の人だ
俺には今の尋雅の心情は理解することが出来ない
計り知れない…
わかってる…
けど、お前は俺らの総長なんだ
絶対はお前なんだよ
だから…ごめん