さくら館へようこそ!

おばさんたちは、苦笑いで返事をした。

「・・・。」

わたしは、その場を去るように歩きだした。

さくらは、妖だから普通の人には、見えない・・・。

そんなことくらい、わかってる・・・。

でも・・・。

わたしは、立ち止まる。

「・・・。」

わたしは、振り返って自分の部屋を見つめる。

さくらは、ニコニコ笑いながらわたしに手を振り続ける。

わたしには、見えるからそれでいいよね?

わたしは、さくらに敬礼すると歩き出す。

いつか、誰かにさくらの存在を信じてくれる人が表れることを待ってる。

「あ、桜ちゃん。おはよう!」

「萌威ちゃん。」