さくら館へようこそ!

第1話「わたしの秘密」

「ゆりちゃん。」

「・・・?あ、さくら。」

「いってらっしゃい。気を付けてね。」

「うん、じゃあね。行ってくる。バイバイ。」

わたしの部屋の窓から手を振る女性にわたしは、笑顔で手を振った。

今、居たのはねさくらって名前の妖なんだ。

この館がね、一年中桜が咲き続けるのはさくらのおかげなの。

それは、なんでかって言うとね・・・。

それは、これから先の話の楽しみにしてて。

「あの子、一人で何してるのかしら。」

「さあ?」

近所のおばさんたちの会話に気付くとわたしは、手を下ろして歩きだす。

「おはようございます。」

わたしは、近所のおばさんたちに笑顔であいさつしてみる。

「あら・・・えっと、おはよう。」