「幸人くーん!店長さん呼んでるよ?」

「あーぁ今行く!もうこの話は、無しで!僕も正々堂々戦うね?」

「……なんなんだよ!」

「あれ?むと帰っちゃうの?」
もう帰っちゃうのか……さみしいな。

「お前あと10分位で上がりだろ?外で待ってるよ!!」

「えっ?いいの?わかった待っててね?」

ウキウキ満載。
自分から待ってるよなんて初めて言われたセリフ。
すごく嬉しい。
なんだかんだ10分ってあっという間だった。

「優ちゃん上がってー!」

「はぁーいじゃぁお疲れ様でした。」
むとが待ってるむとがー!

「お待たせごめんね!待たせちゃって!」

「遅い!いつまで待たせるの?」

「ごめんね?でもしょうがないじゃん!」

「俺を待たせるならそんなバイト辞めちまえ!」
……むと……そんな言い方ひどいよ!
私にも限界だってある。

「はぁ?なんで辞めなきゃいけないの?
いくらむとだって、言っていい事とと悪いことがあるでしょ?信じらんない!」