――1限目―― ――数学―― 顔を時々上げて黒板に書かれた長い式をノートにすらすらと書き写していく掬恵。 すると、急に掬恵が手を止めた。 ──あっ、数字を一つ書き間違えてしまった! 消しゴム、消しゴム……、消しゴムがない……。 筆箱の中を何度も探してみるが見当たらない──。 顔面蒼白の掬恵。 家に、消しゴムを忘れてきてしまった……。 こんな事なら、コンビニで付箋なんか買わないで消しゴムを買っておけばよかった。 ──神様が私に罰を下したのか……。