本当は吉井さんに聞きたいことがあって実は電話をかけたんだけれど、あんまり嬉しそうに笑っていたから、まぁ別にいいや。




いいやって……、いうことはないけれど。





そう、ずっとずっと、気になっていたこと。






実は、吉井さんの好きな人は西島先輩なんじゃないのかということ。





──吉井さんが眼鏡をかけるのをやめた、あの日。





吉井さんと西島先輩が親しげに笑いながら話をしていたあの日以来、ずっと俺の中で気になっていた。






こんなことを聞いてどうするんだって自分でも思うけれど、自分の気持ちの中がずっとモヤモヤしているのも嫌でもうたまらない。





だからといって吉井さんの口からもし……「西島先輩のことが好きだよ!」なんて言葉を聞くのも凄く辛い。




あーっ、俺は、本当ジメジメしてるなー。





やっぱり、雨男だ。







また、今度の機会にしよう。





吉井さんとの関係を今は別に壊したくないから──。